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福岡カレー日記(インディアンスパイスファクトリー)



博多南「インディアンスパイスファクトリー」ショルシェマーチ(イサキ)、バスマティライス




ショブジダール


東インド料理、ベンガル料理の専門店というと東京においてもまだまだお店の数が少ないマニアックなジャンル。
そんなお店が福岡にできたと聞いて興味を持っていました。
東京在住で車の免許を持っていない旅人としてはなかなか行きにくい場所だったのですが、タイミング合ってようやく訪問。

メニューを見ただけでどれだけ東インド料理に本気なのかがわかり期待が膨らみまくる中、頼んだのはショルシェマーチとショブジダール。バスマティライスを合わせて。

ショルシェマーチは魚のマスタードカレーなのですが、この日の魚はイサキ。
食べてみればマスタードの酸味とトマトの旨味をまとったイサキが実に、それはそれは、とても美味しいのです。
ベンガル料理だと僕はショルシェマーチが一番好きで、東京はじめインドでも様々なお店で食べてきたのですが、その全てを思い返してもこちらのショルシェマーチはトップクラスに美味しいというくらい。

凄いなぁ。

ショブジダールはいろいろ野菜入りのダール。
こちらも滋味深い味わいと、バターのコクがとても良い感じ。
どちらのカレーもバスマティライスにめちゃめちゃ合います。

東京でもこのクオリティなら人気が出るだろうと思えるレベル。
やはり福岡のカレーレベルはとても高いですね。

評価:★★★★

福岡カレー日記(ダルマサーガラ)



田主丸「ダルマサーガラ」ミールスBセットノンヴェジタリアン(マトン)




クラブドーサ(ハーフ)


かつて東京は東銀座にお店が存在し、まだ日本において南インド料理専門店が少なかった頃から南インド料理専門店として人気を博し、ミシュランビブグルマンの常連でもあった超のつく名店ダルマサーガラが福岡に移転しました。

しかもその場所が田主丸。
東京の人間からしたら読み方もわからない地名(たぬしまると読みます)です。

駅からも遠く、歩くと30分弱。
車なら駅から近いですがそもそも田主丸まで出るのが博多からだとそれなりに時間がかかります。

そんな場所でダルマサーガラ。
ノンヴェジミールスとクラブドーサをいただきました。

ミールスは豪華版と簡易版があり、簡易版を。
選べるカレーはマトンにしました。
このマトン、美味しいんですよ。
カシアとブラックペッパーがゴリゴリにきいており、めちゃめちゃ尖った味。辛いというわけではないですが、先述した二つのスパイスが苦手な人には無理なレベル。同時に、その二つが好きな人にはたまらない美味しさ。僕は後者なのでたまらない味です。
これを食べて一気に東銀座で食べた時の情景が思い浮かびました。

他の料理もシンプルで的確。以前と同じ、いや、以前以上に美味しいかもしれません。

クラブドーサは蟹マサラが入ったドーサ。
こちらも素晴らしい。
蟹の風味が消えないスパイス使いで、濃厚なサンバルと合わせれば美味しさがさらに増すという。

どちらも以前より美味しいと感じたのは、福岡の山の中にあるという土地柄、野菜と水が美味しいからこそでしょう。
これは東京では出せない味です。

写真を見て気づく方もいるかもしれませんが、テーブルなどは東銀座から持ってきたものなので以前と同じです。
ゴージャスな内装で雰囲気も以前と遜色ない状態。

何故移転したのか聞いてみると、食糧危機の問題が頻繁に語られる昨今、未来を見据えて自分で野菜を作ろうと考えたのだそうです。関東でやろうと思ったものの、農地法の関係でそれが難しく、オーナーの地元である福岡で探したところ、農地付きの家が見つかり、そこで野菜を作り出したとのこと。そこから通える範囲で物件を探して、こちらが見つかったのだそうです。
使っているメインの野菜はあらかたご自分(とその仲間)で作られた野菜ということで、これは凄いことですよ。

東京のダルマサーガラファンなら、予定を調整してわざわざ行く価値のあるお店。
そして福岡のみならず九州の南インド料理ファンはすぐにでも行くべきお店です。

評価:★★★★☆

福岡カレー日記(ポラポラ食堂)



赤坂「ポラポラ食堂」キーライマトンカレー


スパイスカレーを好んで食べる方の中にはスパイスカレーばかり食べていて現地系の料理をあまり食べないという方も少なからずいます。
そんな方に何故現地系のお店に行かないかと聞いてみると入りにくいと答えが返ってくることがあります。
外国人に慣れていない方はそのように思うこともあるようで。
そんな話を聞くともったいないなといつも思います。
現地料理が美味しいというのももちろんですが、現地料理を食べることによってスパイスカレーへの理解度も深まるからです。

そんな中、一見スパイスカレー的ですが実はオーセンティックな南インド料理を提供しているのがこちらポラポラ食堂。

ぱっと見スパイスカレーのあいがけ的ですが、メインのカレーと野菜カレー、ダル、そして副菜というよりはこちらもインド料理の中から組み合わせや配置の場所もしっかりと考えられている盛り付け。

メインはキーライマトンカレーにしたのですが、実に美味しい。
青菜がマトンの癖というかマトン感を程よく中和していて初心者にも食べやすいテイスト。
しかしマニアが食べると、これは完全なる南インド料理だと気づくような構成。
見事です。

周到に開かれた南インドへの扉。

スパイスカレーかなと思って食べに行った方がこちらで南インド料理の魅力に気づき、現地系のお店へも行くようになったら良いなと思います。

評価:★★★★

福岡カレー日記(ガルディロックス)



天神「GULDILOCKS」風を感じるPeace地球カレー


天神のロックバーです。
バーと言ってもフードがかなり充実しています。
「風を感じるPeace地球カレー」というカレーもあるのですが、こちら、BiSHのセントチヒロ・チッチさんと、関内にあるスパイスドランカーやぶやのシェフである薮さんの共同開発商品。
なぜこのメニューがこちらにあるかというと、こちらのオーナーはBiSHにも多くの楽曲を提供した松隈さんだからです。

また、こちらのメニューはスパイスドランカーやぶやで「チッチちゃんのキーマ」という名前でオプションメニューとしても出ており、そちらを何度も食べているのですが、こちらはどうでしょう。

食べてみれば確かにチッチキーマの味。
濃厚かつ豊潤なラムキーマにハーブとライムが爽やか。
予想以上にちゃんとチッチキーマの味に近かったです。

やぶやではライスなしのオプションとしてカレーのみいただけるのですが、こちらはライスも付いてくる形。
バーのカレーとしては出色の出来だと言えるでしょう。

評価:★★★☆

カレー日記(ゴンド)



新御茶ノ水「GOND」本日のカレー3種チーズクルチャ


南インド料理ブームの火付け役であり、連日大行列の人気店だった京橋ダバインディアが地域再開発の関係で閉店。その後移転も無かったのですが、ダバインディアのスタッフが円満独立して飯田橋にトウキョウバワンができ、そしてインドストリートフードでお酒も飲めるスタイルのお店としてゴンドが御茶ノ水にオープンしました。
ダバインディアが閉店してしまったのは悲しいですが、その遺伝子を強く受け継ぐお店が2店舗に増えたのは嬉しいことでもあります。

開店当日に行ってみると、開店前にも関わらず大行列。流石の期待度の高さです。どれだけ並べば良いかと思ってみると、大人気店を切り盛りしてきたスタッフさん達のチームワークで開店後20分程度で入店でき、行列さばきの上手さにも感心。
ちなみに場所は惜しまれつつ閉店したディランの隣。さらにちなみにディランのシェフもダバインディアを運営するチョティワラの系列店出身ということで、縁を感じる場所です。

本日のカレー3種をいただきました。
辛口:チキンひき肉カレー
中辛:豆とオクラカレー
マイルド:クリーミー海老カレー
という構成。
ナンをチョティワラ系の名物であるチーズクルチャに変更もできます。ここは当然チーズクルチャで。

それぞれわかりやすく、ダバ系と言いますかチョティワラ系の味。
大行列をスピーディに回しているにも関わらず海老の火入れも程良く、ライスにも工夫があり、何と言ってもやはりチーズクルチャの美味しさにやられます。
インド料理初心者にも、インド料理マニアにも喜ばれる味という絶妙の落とし所でまとめられているのは流石です。

夜にはミールスや南北インドの屋台料理も色々とメニューにありました。

御茶ノ水、神保町エリアは地域再開発の関係で人気店や有名店も閉店や移転という可能性が出てきています。
そんな中で期待の新店舗がスタートしたのは非常に喜ばしいことですね。

評価:★★★★

カレー日記(ビージャ)



新宿西口「BiJA」Today‘s Menu


カレーの世界ではよく「東京は正しさを求め、大阪は面白さを求める」などということが言われます。
美味しいというのは当然大前提にあるとして、東京では正統派な料理が、大阪では個性的な料理が好まれるというような意味合いです。

間借りカレーと言えば大阪で発展した文化ですが、大阪間借りカレーは非常に面白いお店が多かったからこそこれだけ発展しました。
東京でも間借りカレーは増え、どうなっていったかと言えば、面白いお店よりも大阪の間借りカレーにはほとんど見られなかったような正統派の料理を出す間借りカレーが少しずつ出てきたと言えるでしょう。

その中でもこちらBiJAは正統派の南インド料理を提供する間借りカレー店です。

メニューは日替わり。
この日はマトンコザンブをメインとしたミールス。
そしてこのマトンコザンブがコングスタイルということで実にマニアックですね。
コングというのはタミルナードゥ地方の中のさらにコングナードゥという地方があるわけですが、言ってみれば千葉県の中でも市川市のスタイル的なニッチさなわけです。

コングナードゥらしくココナッツが印象的なマトンカレー。
骨つきで豪快ですが骨離れが良くしっかりと煮込まれています。

こちら、このまま食べれば意外と優しい美味しさなのですが、これをラッサムやカードと混ぜて食べれば両者の酸味で味が引き締まり、美味しさが一段階上がります。
この辺りの味のコントラストも南インド的。

シェフは日本人なのですが、良い意味で日本人らしからぬ味に満足。

食後にチャイもいただきましたがこちらも実に美味しかったです。
東京らしい間借りカレー店と言えるでしょう。

評価:★★★☆

カレー日記(トウキョウバワン)



九段下「TOKYO BHAVAN」ヴェジミールス




マトンスッカ


日本における南インド料理ブームの火付け役となった京橋ダバインディア。
地域再開発の為に惜しまれつつ閉店したのですが、ダバインディアのスタッフだった方が新たに開いたのがこちらトーキョーバワン。
看板からしてチョティワラっぽさを感じさせます。

飯田橋と九段下のちょうど真ん中あたりにお店はあります。
店内は現地の町の食堂的な雰囲気。

メニューを見るとチーズクルチャは無く、より南インド感を膨らませた形。

ヴェジミールスを食べてみるとダバインディアっぽい濃厚さ。
現地のミールスはもっとライトなのですが、塩も油も強めに仕上げているからこそ日本人にも理解しやすいリッチでパンチのある美味しさになったいるのです。
だからこそ南インド料理がブームとなり、連日行列の人気店となったのでしょう。

より南インド感あるものをと、マトンスッカも。
パリッと揚げたというか油通しされたカレーリーフの風味も良く、マトンは濃厚でスパイシー。
お酒にも合いますし、ミールスに追加の一品としても非常に良いものでした。

ダバインディアらしさをしっかりと感じさせるお店。
ダバインディアが無くなってしまって悲しいという方も、こちらに来ればその悲しみは癒されるでしょう。

評価:★★★★

福岡カレー日記(ミドリストア)



大橋「ミドリストア」サオジ ライスロティセット


インドのど真ん中、ナーグプルの名物料理にサオジというものがあります。
福岡はもちろん東京でも知名度がまだまだ高くない料理で、僕自身インド料理も色々と食べている方かと思うのですが初めてこちらで食べました。

よくインド料理は北と南で全然違うものと言われることも多く、実際そうなのですがナーグプルは中央。
料理は北寄りなのか南寄りなのかというと、サオジに関していえば完全に北の料理に近いもの。
オイリーでスパイシーです。
こちらのサオジを作っているのは日本人シェフなのですが、現地でも認められサオジアンバサダーを任されるほど。
味はほぼそのまま、辛さのみ日本人に食べやすいように控えめにしてあるとのこと。
と言っても程よい辛さです。
現地仕様の辛さにもできるようで、辛いものを食べ慣れている友人がそれを食べた際には相当辛く、大変だったとのこと。

何れにしても骨つきチキンの旨味がグレイビーに行き渡っていてインド料理らしい美味しさでした。
バスマティライスとのセットが基本ですがロティもつけられるとのことでロティセットにしたのですが、こちらも素朴な美味しさでサオジとの相性が良く、美味しかったです。

兄弟でお店を運営されており、お兄さんがサオジ担当、弟さんはフェニックスというまた違うカレーを作っていて合いがけもできるようです。
今回はサオジを勧められたのでそちらを食べましたが、また違うカレーも食べてみたいと思えるお店でした。
特に福岡で日本人によるカレーのお店というとスパイスカレーが多く、中にはスリランカや南インドのお店もあるのですが、北インド寄りの味で日本人が作るというのは貴重な存在だと思います。

評価:★★★☆

カレー日記(ひつじや)



小川町「RB‘s ひつじや」羊の胃袋カレー


代々木に本店を構え、各地に店舗を広げていたひつじや。
代々木は新宿に移転していたのですがそちらが閉店。
他の店舗の続々と閉店してしまい、一体どうなったのかと心配していたのですが、神田小川町にRB'sひつじやとして新店舗をオープン。

行ってみると居抜き前のインネパ店の看板のまま、そこにひつじやの貼紙。
ちょっと心配になりつつも入店。

マトンアサドとカリフラワーのブジヤで一杯、と思っていたのですが僕の大好きなその2つのメニューが無くなっていました。。。

うーん。これは一体。。。

仕方ないので羊の胃袋カレーを。
ケイジャンチキンは健在だったのでそちらも。

どちらも美味しいです。
胃袋カレーはドライでおつまみ仕様。
お酒に合うスパイス料理ですね。

インドカレー的メニューもあったのですが、こちらも以前のひつじやにあったような薬膳系ではなく、他のお客さんの頼んでいたものを見るにインネパ的に見えるもの。

僕の好きだったひつじやとはかなり変わってしまった様子。
ですが、ここも悪く無いんですよ。
ただ、以前のひつじやがもっと好きだったので。

評価:★★★

カレー日記(ロティタイム)



秋葉原「ロティタイム」バーベキューセット(マトン、シーフード)


秋葉原にあるインド料理の名店アールティ。


コロナ禍ど真ん中の時期に、人気店であるが故に密になってしまうことを気にして、お客さんに広い空間で安心して食べて欲しいという思いから、すぐ近くの和泉町にもお店を出しました。


そのお店が残念ながら閉店。
そこに入ったのがこちらロティタイムです。


ロティタイムという名前からロティはあるのかなと期待して行ったもののランチタイムはロティは無し。
メニュー構成もインドネパール系の方向性。


しかしこちらの店員さん、アールティの店員さんのお友達ということでインドの方がメインなんだそうです。
それでいてインド料理ではなくインドネパール系のメニューというのは日本人に合わせているのかもしれませんが、個人的にはせっかく北インド料理にこだわったアールティの後に入ったのだから、北インド料理らしいメニューを食べたかった。
そう思いつつもランチのセットをいただきました。


選べるカレーはマトンとシーフード。
食べてみると確かに辛さはインド的にしっかりしています。
味の方向性も所謂インネパによくある味とは少し違って、よりスパイシー。
しかしナンはインネパ的に甘味あるもの。
これ、ロティで食べればまた印象が違ったのかなとも思います。


悪く無いお店なのですが、様々な状況からいくばくかの切なさを感じてしました。
ちなみにアールティはすぐ近くに本店が今も行列を作って営業中。
コロナ禍も落ち着き、和泉町店は役割を終えたということなのかもしれません。


評価:★★★
プロフィール

AKINO LEE

Author:AKINO LEE
ミュージシャン、ヴォイストレーナー、アイドルプロデューサー、作詞家、作曲家、振付師、ライター、俳優、イベントオーガナイザー等、様々な分野で精力的に活動中のアーティストAKINO LEEの公式Blog。

2006年11月より、一日最低一食以上カレーを食べる「毎日カレー生活」を開始。
いつしか毎食カレー生活となり、現在も継続中。

基本的に本ブログは、カレーの事ばかりです。
が、稀に別の事も書きます。

基本的にカレーの種類でカテゴリ分けしていますが、場所で調べたい場合は、左下にある検索窓で駅名を入れてください。
そうすると、カテゴリの名前と、その右に「カレー日記」と出てきますので、その「カレー日記」をクリックしてくれれば関連するカレー屋が出てくるはずです。

基本的に自分の為のカレー備忘録なので、コメントやトラックバックはつけられない設定ですし、カレーブログを専門的にやってらっしゃる方に比べると内容が薄いですが、カレー屋探ししている方の参考に多少なりともなれれば幸いと思い、更新していく所存です。

基本的に一度食べたカレーを再度重複して上げる事はありません。
しかしあまりに美味かった場合や、一度アップした事を忘れている場合はその限りではありません。
という訳で毎日カレーを食べている割には更新が毎日ではないのですが、俺が毎日どんなカレーを食べているのか興味あるという方は、ツイッターの方をフォローしていただければ、そちらで「本日のカレー」として食べたカレーを全てアップしております。

@lee_otokage

基本的にこちらのブログはカレー生活の途中からつけはじめたもので、以前書いていたブログは諸事情あり消えてしまっています。
カレー生活始めだしてからのカレーについてはmixiの方に全てまとめてありますので気になる方はそちらもどうぞ。

mixi ID 142205

基本的に…という言葉を文章の頭につける事が多い人間には、詐欺師が多いと某著名人に言われた事があります(^^;)

基本的に詐欺師みたいなもんですが、カレーに関しては正直です。
よろしくお願いいたします!

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