静岡カレー日記

熱海「アジアンダイニングとしまや」チキンカレー

焼餃子

黒酢古老肉
アジアンダイニングとしまや。
トロピカルな雰囲気の看板が印象的なお店ですが、よくよく見ると生蕎麦としまやの看板も。
店頭メニュー見ると中華系。
カオスです。
完全なる混乱と混沌。
これはもう食べてみるしかないですね。
店内に入れば町中華といった雰囲気。
店内メニュー見ても餃子だったり酢豚だったり。
しかし町中華としては少々お高めな値段設定。
どういうことなんだろう。
繰り返しますがそういう時は食べてみるしかないんです。
まずは餃子。
食べてびっくり。
めちゃめちゃ美味しい!!!
一般的な餃子よりも野菜の種類が多く、肉とのバランス感も良いです。
そして餃子ダレも自家製。
これがまた絶妙な風味で、この餃子の味を引き立てます。
ほんのり甘めなんですよ。
そしてジューシー。
焼き具合も完璧。
驚いたのはちょっと冷めてからまた食べたら冷めても美味しいんですから。
今まで僕が食べた餃子の中でトップクラスに美味しいものでした。
続いて酢豚。
これがまた最高に美味しい!
奥深い甘味のある黒酢を使用。
素材の良さ、仕込みの丁寧さ、味付けバランスの良さ、火入れの程良さ、これは一流の料理人です。
聞いてみればご主人はプリンスホテルで修業し、修業時代にこの酢豚は時の総理大臣小泉純一郎氏にも絶賛されたんだとか。
色々と納得です。
町中華としては高めの値段設定と思ったのですが、この味とこの素材の良さならむしろ安い。
プリンスホテルと変わらない美味しさでプリンスホテルの半額程度ですからね。
凄いなぁ。
凄いのはこれだけではありません。
なんと、フィリピンスタイルのチキンカレーもメニューにあるのです!!!
奥様がフィリピンの方で、フィリピンで飲食業についていたのだそうです。
フィリピンに行くとカレー専門店がほとんど無いという話は聞くのですが、家庭ではしばしば食べられているそうで、現地人が行くような店にはカレーメニューもあるんだとか。
こちらのカレーはココナッツミルクベースのチキンカレー。
通常フィリピンカレーはココナッツミルクとマジックサラップというフィリピンの万能調味料、そしてフィリピンのカレーパウダーを使うことが多いのですが、こちらのお店はマジックサラップは不使用。
それでいてめちゃめちゃ奥深い旨味があります。
それは何かといえばご主人の作る中華スープ。
この中華スープが美味しいからこそのカレーなのです。
さらにはココナッツミルクの使い方にもこだわりがあり、濃厚な部分しか使わないのだそうで、だからこその奥深さ。
夫婦愛のなせるカレーですよ!
メニューにはカツ丼や親子丼などもあり、これは何かといえば外の生蕎麦の看板の答えもわかりました。
つまり、元々は蕎麦屋だったんだそうです。
ご主人は中華の修業をしていたので跡を継いだ際に中華メニューメインで行こうと思っていたところ、昔からの常連さんの要望で丼メニューを残したとのこと。
さらに奥様のフィリピン料理も加え、このようなカオスな状態になったというわけですね。
確かにカオス。
しかしこれは幸せな混沌なのです。
お子様も可愛くて、家族の仲の良さが随所で感じられて。
素敵だなぁ。
熱海に行く度に立ち寄りたくなるような幸せなお店です。
評価:★★★★