名古屋カレー日記

お通し(マサラナッツ)、スパイスハイボール

前菜盛り合わせ(きんぴらごぼう、ほうれん草のバター炒め、ポテトサラダ、菜花のマスタード和え、自家製明太子)

マライティッカ、イベリコ豚のタンドール焼き

シークワーサー、オレンジピール、コリアンダーのジン

羊と牡蠣の麻婆豆腐

ポークビンダルー

スパイスアイス
かつて名古屋は名東区の野間町にあったカリーカグラ。
最寄りの駅から徒歩30分近くかかる僻地にありながら行列のできる人気店であり、僕自身、名古屋エリアでは1、2を争うくらいに好きなお店でした。
そのカリーカグラが閉店してしまったと聞いた時は残念に思ったものです。
しかしカレーのお店としてではなく、スパイス料理のバーとして栄に移転オープンしたと聞いて興奮しました。
これは名古屋行った際に寄らねば!と思ったのですがなかなか名古屋に用事ができないもんですから、ここで食べる為だけに名古屋まで行ってきました。
先に結論を言うなら、その価値が十分以上にあるお店でした。
メニューにカレーはありません。
そこでいきなり面食らいましたが、マスターが「スパイス料理食べて欲しいのでカレーはメニューから外しちゃったんですが、おまかせコースのシメとしてカレー出せますよ。」と教えてくれました。
ここの料理は何を食べても美味しいことを知っていたので、おまかせコースでいきました。
まず前菜盛り合わせからとんでもない美味しさ!
特にきんぴらごぼうはド肝抜かれました。
きんぴらごぼうと言いながらカレーなんです。
にんじんとゴボウのインド風ドライカレーとでも言いましょうか。
これをご飯と一緒に食べたいと思うような絶品です。
他の前菜もそれぞれスパイスを使ってあって良い感じでしたが、とにかくきんぴらイチオシです。
続いて焼き物。
マライティッカとイベリコ豚。
どちらもベクトルが違うスパイス使いであり、それぞれの素材の美味しさが出る火入れ具合であり。
芸が細かいです。
そして麻婆豆腐。
ここの麻婆豆腐、カリーカグラ時代にも食べたことあるんですが最高なんですよ。
この日は羊と牡蠣の麻婆豆腐という変化球でありながら、剛速球な美味しさでど真ん中ストレートです。
たまらん。
シメのポークビンダルーがまた素晴らしくて。
キンカン入りですよ。卵の前段階のやつです。
ネパール料理でキンカン入ってるものを食べたことがありますが、それをヒントにしたのかと思いきやそうではなく思い付きとのこと。
「そもそも南インド料理は詳しくないんですよ。だからポークビンダルーもなんとなくで。」
そんな風におっしゃってたんですが、確かにポークビンダルーらしいかと言われると少し違うものでしたが、名前なんて関係ないんです。とにかく美味しいんですから。
お酒も美味しくてボーっとしているとデザートにカルダモンを使ったスパイスアイスが出てきました。
最高に美味しいものを食べた最後にこういうのが来ると意識取戻しますね。
なんかこう、スパイスマジックでデロデロに溶けた意識と精神を、アイスの冷たさで固めてくれるような。
そしてこれも美味しいからこそ元に戻れるような。
以前も名古屋トップクラスに好きなお店でしたが、確実にパワーアップしていました。
「名古屋もスパイスカレー流行ってきましたが、スパイス料理は苦戦してますよ。」とマスターはおっしゃっていました。
名古屋の方々! もったいなさすぎますよ!
僕はここのお店が東京にあったなら通いまくりますもの。
またここで食べる為に名古屋まで行こうと思えるレベルの、最高の名店です。
評価:★★★★☆