カレー日記

埼玉 鶴ヶ島「アムリタ」スペシャルダルバート(マトン)

鯖のマスタードカレー

パンジャビチキン、チャナチョレ
ネパール人シェフによるインド料理、ネパール料理のお店はインドネパール系、略して「インネパ」と呼ばれ、マニアからは敬遠されがち。
何故かというとその多くは本格的なインド味でも本格的なネパール味でもなく、日本人向けに良くない意味でアレンジされたどっちつかずの料理であることが多いからです。
しかし、インネパにはインネパの良さがあると思っている僕は、あえてインネパ店の探索もしています。
そんな中気になるお店を埼玉の鶴ヶ島に見つけたので行ってきました。
それがこちらアムリタ。
ネパール人シェフのお店ですが、時折イベント的にインドの一地域の郷土料理をまとめたターリを予約限定で出しているんですね。
そして土日限定でスペシャルダルバートもあるという。
予約はしないで行ったのでスペシャルダルバートと鯖のマスタードカレーをシェアしました。
スペシャルダルバートは通常メニューにあるダルバートの品数が多いバージョン。
選べるカレーはマトンにしました。
ダルは上品に豆の味わいが優しくまとまったもの。
マトンもスパイスで上品にマトンの持つ旨味を引き立てられたもの。
セクワの火入れ加減も完璧ならアチャールやアルジーラの塩味の決め方も完璧。そのまま食べて美味しく、混ぜても塩が強くなりすぎないという絶妙なコントロールです。
つまりは全体的に品が良くまとまった美味しいダルバート。
大久保エリアの本格的ネパール料理店のワイルドで素朴な味わいも好きなのですが、こちらのお店の味はネパールはカトマンドゥの高級店に近い方向性です。
そして鯖のマスタードカレー。
こちらはベンガルスタイル。
驚いたのは鯖をグリルしてあること。
それによって鯖の旨味がしっかりとまとまっているんです。
そしてマスタード感がこれ以上いったらやりすぎとなるほんの一歩手前というギリギリの攻め方。
むせかえるようでむせないマスタード感。
これによって焼いた鯖がより一層立つんですよ。
凄いなぁ。
しっかり満腹になったところで店員さんと話していると、この日はスペシャルメニューの日だったようで。
パンジャーブ地方の郷土料理をまとめたターリが予約限定で出されるとのこと。
それも気になる!と話したら「今日は量多めにあるので予約なしでも出せます」との嬉しい一言。
しかし満腹だったのでカレーだけテイクアウトさせてもらいました。
持ち帰って翌日食べたパンジャビチキンとチャナチョレの現地味のクオリティの高さ!
インド現地のパンジャーブ料理店でテイクアウトしたのを後で食べた時の記憶が蘇りました。
素晴らしいなぁ。
こういうメニューも出せるなんて凄いなぁ。
聞けばシェフはネパール人ではあるものの、インドのパンジャーブ料理店で長年修業された方なんだそうで。
だからこそのネパール料理もインド料理も本格的な味。
このエリアにおいてはここまで本格的な味が出せるお店は貴重ですし、インドもネパールも本格的という点や、予約限定で郷土料理を出していてそのクオリティが高いという意味では、東京を探してもなかなか見当たらないレベルです。
言うなれば「究極のインネパ」。
東京からでもわざわざ行く価値のある、隠れた名店ですよ!
評価:★★★★