カレー日記(スパイスドランカーやぶや)

神奈川 関内「スパイスドランカーやぶや」〆ミールス

前菜盛り合わせ

焼き豚
カレー好きなら知らないものはいないエリックサウスという名店があります。
そのお店自体も名店なのですが、エリックサウス出身シェフが独立して出したお店が名店だらけであり、カレー界の虎の穴的存在となっています。
かつてのアジャンタやダバ系のように、ここ数年はエリックサウス系が特に目立ちます。
しかし、エリックサウス出身と言っても色々で、どの時期にどれくらいの期間いたのかが重要となってきます。
名店がそろい踏みしているのはやはり初期メンバーのお店なのです。
ではその初期メンバーはどんな面々だったのかというと、大久保の魯珈を筆頭に、西荻窪の大岩食堂、新井薬師前のマロロガバワン、市ヶ谷の牧谿…
全てが人気店です。そしてそんな面々と一緒に仕事をしていたのがスパイスドランカーやぶやの藪さんなのです。
以前浅草で間借り店として営業していた時も、間借りでありながらコース制。様々なスパイス料理が出た後に〆でミールスが出るという異端な存在でありながら、その味に魅了される人が増え、予約の取りにくい店となり、開店1年を待たずして食べログ百名店にも選ばれたお店です。
しかし選ばれてすぐに閉店。
独立するのかと思いきや日本酒バーの雇われ店長におさまり、カレー界隈を困惑、心配させたのですが、それはここのお店の為の布石だったわけです。
文字通り満を持して独立開業したこちらのお店は、浅草自体のようにスパイス料理からはじまってミールスで〆るコース制で、さらに日本酒とのペアリングがつくという豪華版!
ただでさえ美味しかった浅草時代のさらに上を行くレベルの高さ。
藪さんは日本酒バーで働きながらも、ミシュラン星取りの名店sioの鳥羽さんとカレーでコラボしたり、要所要所でしっかりとカレーやスパイス料理の腕を磨き続けていたわけです。
それに日本酒の知識と技術も加わったのですから文字通り鬼に金棒。いや、蘇化子に酒というべきかもしれません。
コース料理の内容は藪さんの「来てからのお楽しみにして欲しい」という意図もあってあえて詳しくは語りません。
写真も出た料理のごく一部です。間違いなく最高のコースです。
日本酒が飲めない人はソフトドリンクとのペアリングとなります。
日本酒とソフトドリンクを行き来するのも自由とのことですから少ししか飲めないという人でも安心ですし、是非日本酒も楽しんで欲しいと思うような内容でした。
Facebookからの完全予約制。コースは日本酒、ノンアル、いずれにしても8000円。
カレーと考えれば安くないですが、イノベーティブフュージョン、モダンインディアン的なコースに日本酒ペアリングがついてこの価格ですから、むしろお得だと感じました。
名店の誕生です!
評価:★★★★★