北海道カレー日記(gopのアナグラ)

琴似「gopのアナグラ」チキン野菜、ウェッターヒン、パクタレ、ヒヨコマメの中東風ディップ
カレー情報は全国に行きわたっているようで、今の旬という意味での情報は実はなかなか行きわたらず、少し遅れた感のある情報がいまだにネットの海を漂っているということが少なからずあります。
特に地方だとネットの情報よりも口コミの方がリアルだったりすることもしばしば。
僕は地方でカレーを食べ歩く際にはそんなこともあって、その地方のマニア何人かにおすすめを聞くことにしています。
今回仕事で北海道に滞在することになり、何人かにスープカレー情報を聞いてみると、異口同音に名前があがってきたのがこちらgopのアナグラでした。
つまり2021年6月の時点では札幌スープカレーの一線を走る店であることは間違いないわけです。
店内はくだけた喫茶店のような雰囲気。
元気の良いマスターが迎えてくれました。
「うちのカレーはね、辛い方が美味いんです。辛さ増すほど美味さが増すんですよ。良かったらその変化を感じてみます? 今日は暇だから途中で辛さ変えたりもできますよ。」と。
これは面白い体験。
東京在住の僕ですから通うわけにもいきませんし、お言葉に甘えてまずは20辛からスタート。十分な美味しさです。
素材の旨味というよりはスパイス感に特徴があり、そちらにまず味覚が反応し、後から素材の旨味を感じるような構成。
続いて40倍にしてもらうと、確かに不思議。さらに美味しくなりました。
味の輪郭がスパイスによって一層引き立つんですね。
ただ辛いスパイスを加えているわけではないからこそでしょう。
さらに常連向けのスーパーがあるということで、それも追加してくださいというと、「スーパーがね、6種類あるんですよ。どれにします? って言ってもわからないよねw 今日ほんと暇だし、全部香りかいでみます?」と。
なんと!
ランチタイムのピークははずした時間に行ったのですが、だからこその幸運です。
確かに全て香り方が全然違う。
どうしようか迷いつつ、最初ですから1番でお願いしました。
1はよりインド感が増すスパイス使い。シャープなんです。だからこそ味の輪郭がさらに立つと同時に、素材の旨味も立つのでスープ自体の美味しさがより一層深く感じられるという。
面白いなぁ!
スープカレーはもちろんですが、他にも凝りまくっています。
ご飯に乗せる追加トッピングにお願いしたパクタレ、ヒヨコマメの中東風ディップはそれぞれカレーに混ぜるとカレーの美味しさがさらに深まるという仕様。
さらには限定でウェッターヒンまであるじゃないですか!
ウェッターヒンとはミャンマーのポークカレーのこと。
これが北海道で味わえるとは。
ウェッターヒンの平均よりはかなりシャバっとした感じなのは流石スープカレーのお店だからこそ。
しかし味は確かにウェッターヒンらしさを残しています。それでいてオリジナルになっているという。
シャバっとしているからこそ、スープカレーと混ぜてもまた美味しいし、自然なんですよ。
後で聞いたのですが、こちらのお店はミャンマーカレーのみならず南インド系のカレーだったり、様々な現地系カレーを限定で出しているんだそうです。
つまりはマスターがそれぞれのカレーをしっかりと研究しているということ。
様々な国のカレーを知っているからこそ、様々なスパイス使いが可能であり、それがスープカレーに生きている。
何と素晴らしい!
スパイスの魔術師が作るスープカレー。
スープカレー好きなら間違いなく一度食べておくべき絶品です。
評価:★★★★