カレー日記(フェンネル)

西荻窪「カレーショップ フェンネル」ポークビンダルー、煮卵

バターチキン
カレー激戦区西荻窪に大注目のお店が開店しました。
その名も「カレーショップフェンネル」。
フェンネルとはセリ科の植物で、葉っぱはハーブとして、種はスパイスとして使用されるもの。ほのかな甘味が特徴です。
こちらのカレーはインド風カレーライス。
今時のスパイスカレーという言葉が生まれる前、この「インド風カレーライス」という言葉が確かにありました。
インド料理の手法で日本の米に合うカレーを作り、それを一皿にして出すというスタイル。
シェフの加来さんもそんなカレーが好きな方。
名店「桃の実」の水道橋店(現在は閉店し本店と共に御茶ノ水に統合移転)の店長をつとめていました。
桃の実のみならず南インドはケララのホテルで修業経験があり、現地の料理もしっかりと学んできた実直な方です。
桃の実時代に取材させていただいた時、時間と手間暇を惜しまない丁寧なカレー作りを見せてもらって感動しました。
だからこその美味しさなのだと。桃の実はミシュランビブグルマンも獲得しているわけですが、そうなるに至ったのには加来さんの力も少なからずあったからこそと言えるでしょう。
メニューは3種が時期によって入れ替わっていくようです。
オープン初日はドライカレー、ポークビンダルー、バターチキンの3種。全てに副菜3種マッシュポテト、野菜のスパイス炒め、ピクルス)がつきますが、あいがけはしないというこだわり。
ポークビンダルーご飯かなり少なめに煮卵をトッピングして注文。
ポークビンダルーはビシっとスパイスが立ち、しっかりした辛さと程よい酸味。豚の脂身を極力とってあるので重くないのがとても良いです。スパイスバランスも攻めていてテンションが上がる美味しさです。煮卵も辛さを和らげて満足度を上げるナイストッピング。
ひとつひとつが単体で完璧に完成された味だからこそあいがけをしないのでしょう。
混ざってしまうと目指す味にならないからということもありそうです。意味のある単品勝負ということ。流石です。
豆のカレーも添えられていますが、こちらは引き算の美味しさなので主役のカレーを邪魔しない存在です。
いずれにしてもこれぞインド風カレーライス!
インド料理よりも油が少ないので毎日でも食べられそうな美味しさに仕上がっています。
見た目が派手でカラフルなスパイスカレーが取り上げられがちな昨今ですが、見た目はシンプルでも本当に美味しいカレーがここにあります。
カレー好きの皆さん、要チェックですよ!!!
評価:★★★★☆